「九州のスポーツ強豪校
「K学園」高等部通信制で、
指導放置か」についてお話しします。
私も息子がおりますので、
こういう記事は気になります。
息子も、勉強よりスポーツが好きですし、
知り合いのお兄ちゃんたちで、
スポーツ推薦を取るという話も、
耳に入ってきます。
運動が得意なら、少々勉強できなくても、
スポーツで頑張れば高校も行ける!
という夢を、親もむねのうちに秘めて、
必死になって高校探しします。
そして見事合格すればひと安心して、
学校にお任せする気持ちになるのです。
なのに、通信制だからと勉強の指導の手を
抜いてもらったら困るんです!
食事も粗末で、寝るところも一部屋に12人。
寮を脱走して、家に帰り6キロも痩せて憔悴しきっていたという親御さんと息子さんの心中は図りしれません…。
鹿児島県のスポーツ強豪校の高校でおきた指導放置の実態
鹿児島県のスポーツ強豪校「k学園」高等部が、
兵庫県淡路市に開設した広域通信制の教育サポート施設
「淡路島学習センター」で、サッカーの練習ばかりさせて、
きちんとした勉強の指導をしていなかったと疑いをもたれています。
その生徒たちが勉強していたところは、鹿児島県ではなく、
兵庫県淡路島にある「淡路島学習センター」に在籍していました。
センターは、高等部の広域通信制課程に在籍する生徒が、
勉強をしながらプロサッカー選手を目指す原則全寮制の施設。
学園と業務提携した地元の民間業者が運営し、
年1回鹿児島県の本校に授業や試験を受けにいって、
74単位を取れれば、最短3年で高校卒業資格が
得られる仕組みになっています。
午前はサッカーの練習、午後は勉強や自主練習など
学習時間が設けられているというセンターの説明ですが、
訴えている保護者や生徒は、学習の機会がほとんどなく、
生徒が退学するまでの4カ月の間、授業は全く行われなくて、
改善を求めても対応してくれなかったと訴えて、
総額2千万円超の損害賠償を求めています。
通信制高校に通い結果中退!?その子の将来や就職は?責任はだれに?
ここ最近、全国の通信制高校と
学習センターに対する
指導を文科省が強化して適正に
運営されていたはずなのに、
このような学校がまだあるんですね。
神村学園では、半数以上の生徒が
退学していたとのこと。
しかも今年開設したばかり。
入学前の説明と全然違う。という声が…。
こんなニュースを見たら、
通信制で真面目に勉強している
生徒たちまで、差別されそうで
可哀そうだし、
子を持つ親として、
他人事ではないです。
〝通信制〟ということばが、
世間で悪いイメージになると、
そこへ通う子どもたちの
就職などにまで影響が出ます。
通信制高校の学習は、
どのような内容かというと、
「レポート提出」月1回など
決まった期限内に課題提出
「スクーリング」年間3~10回など
本校の授業を受講
「試験」学期末テストを
全日制の生徒と同じように受ける
の3つの柱で成り立っているのが、
通常ですね。
そこで「学習センター」の
存在になるのですが、
通信制高校が、
学習指導要綱に基づいて、
スクーリングする教室と
して設ける場合と、
施設を他の自治体に建てて、
そこの知事に許可をもらって
高等専修学校として設ける
という施設もあって、
様々です。
そこでは基本、
授業を行ってレポートを解かせる
という授業が主ですが、
レポート提出もなくて、
しかも教科書すら
渡されていないとなると、
学習指導はしていなかったっ
ていうことですよね。
「勉強をしながら
プロサッカー選手を目指せる」
ユースのような扱い、
つまり「特待生」として
集めておいて、
そうとうずさんな教育計画です。
親も「特待生」として選ばれて、
期待していたでしょうし、
生徒たちに罪はないのに、
もう既に退学してしまっているので、
もっと早く対策を取って、
退学させないようにしてほしかったですね。
こうなったら、
学校側のせいだという結論を、
今後将来にわたって、
証明できるモノを、
この生徒たちにきちんと提示してほしいですね。
スポーツ強豪校へ行くメリット!そしてスポーツ強豪校のあるある~!
スポーツ強豪校の「神村学園」は
もともと女子高校でした。
そして、女子サッカーが
強いことで有名になり、
平成2年に共学になりました。
勉強はできないけど、
やりたいことで生きていけたら…
と、スポーツ推薦で、
何とか高校卒業という資格を
取らせられたら…という親心、
わかります~。
その親心に、
今回学校が漬け込んだ
ひどいニュースだと思います。
スポーツ強豪校へ行くメリットは、
なんといっても生徒にとって、
コーチ陣や設備、仲間、先輩の
レベルが高水準で
あるということでしょう。
最高の環境で、
大好きなスポーツをして
さらに上をめざせる、
まさに夢のような環境‼
しかし日本でスポーツで食べていくには、
せいぜい、野球選手くらいでしょう。
女子サッカーは、
実施している高校も少なく、
その高校で勉強とも
両立してやっていかないと、
生徒たちの将来に希望は、
正直持てないのが現状です。
「サッカーを取ったら何も残らない」
という3年間は、
学校としては、無責任だと思います。
そしてよく、
学校のうたい文句でもある「文武両道」
これは本来、
実践することは
ほんとうに難しいでしょう。
やり方さえ、教師陣でも
知らないことが多いんです。
両方できている人は、
両方同じだけのパワーで
どっちも全力でやってるんじゃなくて、
得意な方は、ほどほどに努力して、
苦手な方に多く時間を
割いているんです。
勉強は特に、年齢が低いほど、
脳の発達や必要な学習量の
差があるから、
早期教育が有利といわれています。
きちんと、発達と時期の
関係を知らないで、
ただ単純に、
親が子どもを、ガンガン英才教育
させればいいという
無意味な、無理な詰め込みは、
逆効果です。
親がそばにいて、
その子に合った時期に、
合ったものを、
愛情豊かに見守りながら、
見せていきつつ、
子どもが受け身ではなくて、
自分からやる気をもって、
受け入れる気持ちをもてるよう、待つ・・・。
という、子育て全般の課題が
そこにはあるんです。
最近「タイガーボーイ」という本を
息子に読んでいます。
それを読んだら
「なぜ勉強しないといけないか」
わかったんです!
私・・・40年以上もわからなかった。
インドの貧しい村に、
金持ちの強欲な支配者が現れ、
密漁したり、
木を伐採して無用な土地の開拓をし、
主人公の男の子の父は、
無学なために、
何も知らずに、お金の為だけに
こき使われていました。
主人公の男の子は勉強ができるので、
奨学金をもらえる候補生に選ばれましたが、
勉強より遊びたくて怠けていました。
奨学金なんていらない!
と思ってさえいました。
けれど、保護区から逃げた
子トラのことがきっかけで、
男の子の気持ちに
大きな変化と勇気が生まれます。
父親はお金の為に、
密漁してブラックマーケットで
売ろうとしている支配者にやとわれて、
子トラ狩りに出かけます。
男の子も、子トラを支配者から守るために、
探しに夜中、お姉さんと一緒に出かけます。
そして、男の子は勉強で
学んだことを生かして、
正確な地図を書き、
分度器で方位ももとめ、
遊びでつちかってきて土地勘をいかして、
上手く子トラを見つけ出します。
それを支配者と手下に見つからないように、
保護区のレンジャーへ引き渡しに走りますが、
見つかってつかまってしまいます。
そこへ父親がやってきて、
息子のやっていること
が正しいと心を入れかえ、
息子と子トラを助けて、
保護区のレンジャーのところへ
送り届けるのです。
そして、男の子は、
自分の志を父親に話します。
「勉強して、この村のよくないところを
直して、悪いモノから守るよ」
そうなんです。
尊敬する父親は、
大工で腕力は強かったのですが、
知識がないだけに、弱かったのです。
あのような支配者から、
自分の住むところを守るには、
それなりの学問を身につけ、
知識という力を蓄えないといけないと、
悟ったのです。
父親は、子どもの学費にと、
支配者のいいなりになって、
やとわれていました。
でも正しい事ではなかったのです。
男の子は、お父さんに、
別な仕事を見つけてきました。
校長先生に、
学校の机と椅子を
お父さんが新しく作るので、
その代わりに、僕の家庭教師を
してくださいと頼んだんです。
知恵の力を持った息子に、
父親が教わり、
全てが、上手くいったのでした。
大工の腕はぴか一でしたが、
やはり、それだけでは、
乗り越えられない世の中なのです。
私も、我が子の為には、
できるだけのことをしてやりたい!
お金で苦労かけたくない‼
と思って働いている親のひとり。
お金も大事ですが、
まずは大人の見本として、
子どものためにできることを、
もっと模索して、
我が子に、正しい行いを
見せられる親になろうと思いました。
だから、学校選びでも、
「プロ選手を育てる」
という、うたい文句に
踊らされることのないよう、
冷静な判断で、しっかりと見極め、
正しい進路を見極められる親に
ならないといけないと、
気持ちが引き締まりました。
そして、我が子がもし、
スポーツで学校へ行けても、
スポーツだけしかないまま、
大人にならないように、
しっかりと学習面も力をつけて
強くなってほしいです。
特に、通信制に通うことになった生徒たちは、
そこまでにいろんな状況があって、
たどり着いた子どもたちだと思うんです。
近年、不登校が社会問題に
なってきていますが、
そういう子どもたちが、
学びたくて救いを求めて、
やっとの思いで、
夢を抱いて入学できるのが、
通信制の学校でもあるのです。
未来ある純粋な、
か弱い子どもたちの夢と、
不登校な我が子でも高校へ行ける!
という望みを託して、
子どもを送り出す親心を、
手玉に取るようなことは、
学校というところで、
あってはならないんです。
まとめ
スポーツ強豪校の通信制で、
学習面の指導の手抜きが訴えられ、
通信制の世間的なイメージが
悪くなったり、
スポーツ推薦で入学したあとの、
進路も、危ういなぁと思いました。
本来、通信制の学校は、
文科省の厳しい指導の下、
行われているのに、
このような学校が
まだ放任されて、
しかも強豪校ともてはやされ、
子どもの夢を食いものにするような実態が
横行しているとしたら、
同じ親として、
非常に腹立たしいし、
不安を覚えます。
様々な境遇から、
通信制の学校へたどり着いた
子どもたちを、
心から応援し支援する学校を
選ぶ知識=力が、我々親につけば、
こんな学校は無くなっていくでしょう。