10年以上前、
子どもが産まれてから、
やったり休んだりして、
つづけてきたぬか床…
冬は比較的、
うまく漬かるので、
よく漬けるのですが、
夏はすぐダメにしちゃって、
休んでしまってました。
しかも、ぬか床を、
冷蔵庫で保存して作れることを
知ってから、
ますます怠けてしまって、
何か月か経ったころ、
奥の方に入ってしまっていた
ぬか床を発見して…
そんなに放置したぬか床、
どうなってるんでしょう?
どうしたらいいんでしょう?
そんな同じ失敗をしてしまった
あなたにも、ぜひご覧
いただきたいです。
ぬか床を冷蔵庫で放置しちゃったけど大丈夫?
冷蔵庫で保管するなら、
5日ごとのかき混ぜでOK!
というので、
もともと、ずぼらな私は、
10年以上も続けるうちに、
どんどん怠慢になって、
冷蔵庫で1週間は混ぜずに、
漬けて食べたりしてました。
過信は禁物ですね。
夏、断念してから、
徐々に冷蔵庫の奥へ奥へ
追いやったぬか床を、
秋になって見つけ出したら…
意外に、あまり変化は
ありませんでした。
冷蔵庫の奥へしまいこんだ
ことが、功を奏したんですね。
冷凍に近い状態で、
ふたも閉めてあったので、
水があがってきていて、
びしゃびしゃでしたが、
臭いはそんなに強くなく、
おとなしい印象でした。
そこで、
最初にぬか床を作るときの
割合で、ぬかと塩を追加して、
野菜を漬けてみたら、
少し塩っ辛いですが、
漬けることができました。
ぬか漬け特有のすっぱさは
ちょっと抜けてしまってましたが。
でも、復活ですね。
1週間くらいしたら、
ほどよく酸っぱくなってきて、
気温も最高15度くらいになってきたので、
常温で漬け始めましたが、
その後とくに、問題なく、
むしろ、前よりおいしく、
漬け続けられましたよ。
ぬか床を冷蔵庫で放置しちゃった?!2か月から1年間放置したものはもうだめ?
2か月くらいなら、
まだまだ乳酸菌も
生き生きしていて、
むしろ、よいぬか床へ
生まれ変わらせる余地が
ありましたが…
さすがに1年も放置は⁉
ズバリ、結論から申し上げると…
冷蔵庫という、
年間、ほとんど温度変化のない、
冷暗室という環境のおかげか、
1年後もまだ、
2か月放置と、あまり変わらない
状態を保っていました。
放置し始めた時より、
少しねっとりした感触ですが、
変な匂いはしていないし、
カビもはえていません。
ただ、残った量が少なくて、
奥に入れすぎていたせいで、
表面がちょっと凍っていました。
ぬか床冷蔵庫で放置してたけど腐ってるのか?まだ使えるのか?その判断は?
ぬかを放置した結果、
出てくる状態から、
判断をすることができますよ。
*表面に白いモノ
これは白カビか?
と思って、削り取って、
捨ててしまっていましたが、
これは、カビではなく、
「産膜酵母菌」
酸素の大好きな菌で、
空気に触れている表面で、
増えるんです。
そして今回のように、
混ぜないでいれば尚更、
喜んで増えていきます。
産膜酵母菌自体は、
大丈夫なんですが、
漬けても、
おいしくなくなります。
*日本酒のような臭い
これも、産膜酵母菌のしわざ。
でも、何だか、
そんな臭い匂いでは
ありませんね。
温かいところで、
混ぜずに放置し続けると、
ボンドのようなシンナー臭が
してきます。
これは、産膜酵母菌が
増えすぎて、
乳酸菌が酸欠で、
おいしくなくなった
シグナルです。
このままでは、いずれ、
腐って行ってしまいます。
*水があがってる
白い膜のところに、
水が上がってきていました。
混ぜていなかったので、
野菜から出た水が、
あがってきたのでしょう。
冷蔵庫で保存すれば、
3か月~1年くらいならまだ、
ぬか床は生きているので、
きちんとした対処法をすれば、
復活する余地はじゅうぶんあります。
むしろ、
良い状態に生まれ変われる可能性もあります。
でも、油断をすれば、
冷蔵庫の中でも、
温かい環境になることもあって、
同じ1か月でも、
あがった水にカビが生える
ということもあります。
*カビ
カビは、チーズつくりの
大事な役割を果たしますし、
子どものころ、よく、
パンやお餅にはえたカビを、
取り除いて食べていたので、
大丈夫かな?と、
思ってしまいますが…
大丈夫か?見分け方は「色」
・しろ・薄いピンク
表面にうっすら白い膜は、
上記の通り、産膜酵母菌
ですが…
ふわふわしたモノがあったら、
それはカビです。
でも白いカビなら、
周り2㎝くらいを取り除いて、
よう混ぜるようにすれば、
大丈夫です。
薄いピンク色のカビも、
白カビ同様、
同じ対処法で、復活します。
・赤カビ・青カビ・黒カビ
この色のカビが生えたら、
体に毒なので、
残念ながら、捨てるほうが
無難と言わざるを得ません。
*臭い
・アンモニア臭・靴下臭
日本酒やシンナー臭は、
産膜酵母菌の増えすぎ…
と書きましたね。
もっともっと、放置すると、
アンモニア臭や靴下臭さも、
してきてしまいます。
これは、乳酸菌や産膜酵母菌
意外の雑菌が増えてきて
しまったシグナルになります。
ここまでになってしまうと、
漬けても嫌な味がして、
食べたくない状態に
なってしまっています、
これも破棄したほうが、
よいでしょう。
結論…
冷蔵庫なら1年くらい安心♪
と、あまりにも過信しすぎて、
面倒を見てあげないでいると、
生き物ですから、
環境によっては、
腐敗が進んでしまいます。
冷蔵庫の中に、
腐敗したものがある…
ということは、
他の食材や料理にとっても、
よくない環境ですね。
ちょっと怖いですが、
しばらく忘れているぬか床に、
1か月に1度くらいは、
顔を見せてあげましょう。
ぬか床冷蔵庫に放置したものを復活する方法!
私が放置してしまったときは、
冷蔵庫でも、奥に入れて、
冷凍に近い状態で、
ふたも閉めてあったので、
まだ、普通に使えました。
でも…
臭いがきつくなくて、
カビも生えてしまったら、
これは、使えないと、
捨てる前に、
もう1度、乳酸菌の力を
信じて、復活させてみませんか?
≪復活させる方法≫
カビを取り除いて、
しっかり混ぜて、
冷暗所(冷蔵庫がベスト)
に保管!
これにつきます。
具体的には…
ずっと、眠っていた乳酸菌を、
起こしてまた働いてもらう為に、
おいしいものをあげて、
空気も入れてあげる
という作業です。
※まず、ぬかを取り出して、
容器を熱湯煮沸します※
①ぬかと塩を、
最初にぬか床を作るときと、
同じ割合の分量で、
少しずつ追加してみます。
②そのたびに、よく混ぜます。
1週間は、漬けずに、
夏なら1日3回、
冬なら1日3回、
よくかき混ぜては、
冷蔵庫へ保管する…
ということをくりかえします。
③1週間たったころ、
表面にうっすら白いものが。
これは、もうご承知の
酸膜酵母ですね。
変な匂いがまだ取れないなら、
お茶の葉っぱを入れると
効果的ですよ。
④この酵母が増えて、
シンナー臭などが、
少しずつ消えて、
美味しいぬか床の香りが
してきたら、
野菜を漬けてみます。
⑤ここからは、
乳酸菌が喜ぶ、
20度前後の環境が、
よく育つので、
冬なら常温で、
夏なら、野菜室で、
保管しながら、
毎日混ぜ続けてみます。
⑥漬けた野菜は、
夏なら半日、
冬なら一晩漬けて、
食べてみて、
漬かり具合をみます。
ぬか床冷蔵庫で放置した時につけていたものはどうなるの?
野菜を漬けっぱなしにして、
冷蔵庫の奥へ行ってしまって、
気が付いたら、
中の野菜が~という経験、
ありませんか?
だいたい、
想像がつくと思いますが、
かき混ぜていないのですから、
乳酸菌や産膜酵母菌が
パワーアップしているので、
すごく酸っぱくなっています。
食べられるレベルを、
超えていたら、
やめておいた方が
いいですね。
また、
塩の塩梅によっては、
漬かりすぎて、
しょっぱくなっている
かもしれません。
そういう場合、私は、
しばらく水につけて…
だいたい半日くらいですね、
塩抜きしてから食べます。
それか、
ナスやニンジンなら、
刻んで炒め物の
味付けに使うと、
ちょうどいいですよ。
きゅうりなど、
水分の多い野菜は、
どろどろに溶けてしまってる
場合が多いので、
そのまま、
ぬかに混ぜこんで、
ぬかの栄養にして
復活させます。
ぬか床冷蔵庫放置したいときはどうする?冷凍した方がいい?
これまで、
冷蔵庫で長期保存した場合、
どうなるか?
捨てるか?復活可能か?
をお話してきましたが…
私の場合、
意識的に長期休憩する
①面倒でしばらく休む時
②発酵が進みすぎて、
酸っぱくなりすぎた時
には、
長期保存の準備をしてから、
やっています。
≪長期休憩する前の準備≫
①中の野菜を全部出します。
②1度、ぬか床をよく混ぜます。
③水があがっていたら、
ぬか(固め)と塩(多め)を追加します。
④ぬかの表面をならして、
表面全体に塩をまいて、
塩で覆います。
⑤しっかりふたを閉めます。
⑥冷蔵庫の奥の方へ
しまいます。
こうして置いていたから、
1年後も腐らせずに
済んだのかもしれません。
冷蔵保存の目安は、
だいたい半年くらいですね。
でも、もっと簡単な
長期保存方法があるんです♪
「冷凍すること」です。
①ぬか床に入っている野菜を
取り出します。
②ジップロックに入れて、
冷凍庫に入れます。
漬けている容器ごとでも、
冷凍して大丈夫です、はいれば。
㊟袋内の空気を抜くこと!
㊟ぬか床の水分を取り除くこと!
冷凍をすると発酵がとまるので、
カビが生える心配はなくなりますよ。
もちろん、冷凍をしても、
菌が死滅することはありませんから、
安心して冷凍してくださいね。
これで1年は大丈夫です。
≪復活方法≫
*冷蔵庫で休ませたぬか床
表面の塩とその下のぬかの層を、
厚めに取り除いて、
新しいぬかを入れて、
漬けて味見してみてください。
*冷凍をしたぬか床
自然解凍をすれば、
またすぐに、野菜を
漬けることができます。
ぬか床をお休みするときの新常識「冷凍」
ぬか床って、
冷凍保存できるんです。
それを知っていれば、
休みたくなっちゃっても、
罪悪感はわきませんよね?
それに、またいつか、
復活させて、おいしいぬか漬け、
食べ始めることも
できるんですから、
腐らせるより、
冷凍室を使わない手は
ありませんよね?
これで、ずぼらなあなたも、
もっと安心して、
ぬか床を飼おうって
思えるようになったら
嬉しいです♪